こんにちは。東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」です。

インプラントは、何らかの理由で歯を失った部分に人工の歯根を埋め込み、そこに人工歯を取り付けて歯を補う治療です。
天然歯に近い見た目と噛み心地を実現できる治療ですが、インプラントは虫歯にならないのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、インプラント治療を検討する場合には、インプラント治療後に起こり得る口内のトラブルについても知っておくべきでしょう。
今回は、インプラントは虫歯になるのか、どのような口内トラブルに注意すべきなのか解説します。口内のトラブルを防ぐ方法についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラントは虫歯になるのか

インプラントは、人工の歯根とアバットメント、人工歯の3つの部品で構成されています。顎の骨に埋め込んだ人工歯根の上にアバットメントを取り付けたあとに、人工の歯(上部構造)を装着します。
インプラント自体は金属やセラミックで作られているため、天然歯のように虫歯にはなりません。
しかし、インプラントの周囲の歯茎に歯垢が溜まるとインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。進行するとインプラントの脱落につながることもあるでしょう。
そのため、インプラントが虫歯にはならなくとも、日々の丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診は欠かせません。インプラントを長く快適に使い続けるには、天然歯と同様に、適切な口腔ケアが非常に重要といえます。
インプラント治療後に注意すべき口内のトラブル

インプラント治療後に注意すべき口内トラブルは、主に以下の4つです。
- インプラント周囲炎
- 天然の歯の虫歯
- 歯茎の腫れや出血
- インプラントの破損や脱落
それぞれ詳しく解説します。
インプラント周囲炎
インプラント治療後に起こりうるトラブルのなかで、とくに注意が必要なのがインプラント周囲炎です。インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こす疾患です。上述のとおり、インプラント自体は人工物のため、虫歯にはなりません。
しかし、インプラントが埋め込まれるのは歯茎や顎の骨といった生きた組織です。そのため、そこに細菌が侵入すると、天然の歯と同様に炎症が起こる可能性があるのです。
この炎症の主な原因には、日々の口腔ケアの不足、喫煙習慣、そして歯ぎしりや食いしばりといった無意識の癖などが挙げられます。インプラント周囲炎が進行すると、支えている顎の骨が徐々に吸収され、最終的にはインプラントが抜け落ちる可能性もあるため、放置は危険です。
こうしたトラブルを防ぐためにも、インプラント治療後は定期的なメンテナンスと日常的な丁寧なケアが欠かせません。長くインプラントを使い続けるためには、予防意識を持つことが何より大切です。
天然の歯の虫歯
インプラント自体は人工物であり、虫歯にはなりません。
しかし、部分的にインプラントを入れた場合、口の中には天然の歯が残っていることが多く、それらは虫歯になる可能性があります。とくに、インプラントと天然の歯が接する部分には歯垢がたまりやすく、放置すると天然歯が虫歯になるリスクが高まります。
そのため、インプラント治療後もしっかりとケアを行うことが重要なのです。
歯茎の腫れや出血
インプラント手術では、歯茎を切って人工歯根を埋め込むため、手術直後に腫れや出血が見られることがあります。これらの症状は通常、数日以内に自然におさまるケースがほとんどです。
しかし、時間が経っても腫れ・出血が引かない場合や、悪化する場合は注意が必要です。インプラントが顎の骨にうまく定着していない可能性や、細菌感染が起こっている可能性があります。
放置すると症状が悪化して、全身に影響を及ぼすリスクもあるため、早めに歯科医師の診断を受けることが大切です。
インプラントの破損や脱落
インプラント治療は、顎の骨に人工の歯根を埋め込んでから、その上に人工の歯を取り付けるという流れで行われます。
人工歯根が顎の骨としっかり結合しない状態で治療を進めると、インプラントが安定せず脱落する恐れがあります。使用中にパーツが緩んだり破損したりすることもあるでしょう。インプラントの破損や脱落を防ぐためには、治療の精度と術後の管理がとても重要です。
インプラント治療後の口内のトラブルを防ぐ方法

インプラント治療後の口内トラブルを防ぐ方法は、以下の5つです。
- 毎日丁寧に歯磨きをする
- 定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける
- タバコはできるだけ控える
- 食事にも気を配る
- 歯ぎしりや食いしばりの対策をする
それぞれ詳しく解説します。
毎日丁寧に歯磨きをする
インプラントを長持ちさせるには、日々の口腔ケアがとても重要です。インプラントそのものは虫歯になりませんが、周囲の歯茎には炎症が起こる可能性があります。特にインプラント周囲炎は進行が早く、最悪の場合にはインプラントが抜けてしまうこともあります。
インプラント治療後の口内のトラブルを防ぐためには、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスも活用し、インプラントの周囲も隅々まで清掃することが大切です。毎日の積み重ねが、口内環境を健やかに保つことにつながります。
定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける
自宅でのケアに加えて、専門家による定期的なチェックも不可欠です。インプラントは天然の歯とは異なり、異変を自覚しづらい特徴があります。
見た目に問題がなくても、歯茎の炎症が進んでいるケースもあるため、3~6カ月に1回の頻度で検診を受けることが推奨されています。歯科医院ではインプラントや歯茎の状態を確認し、必要に応じて専用の器具を使用して歯のクリーニングを行います。
トラブルを未然に防ぐため、またトラブルを早期に発見するためには、定期的に歯科医院で検診を受けることが重要です。長期的に口腔内の健康を維持するためにも、定期的な通院を習慣化しましょう。
タバコはできるだけ控える
インプラント治療後のトラブルを防ぐためには、タバコを控えることも大切です。タバコに含まれる有害物質は血流を悪化させ、歯茎の治癒を妨げるだけでなく、インプラントの周囲に炎症を引き起こす原因にもなります。
とくに治療後の回復期間中に喫煙を続けると、インプラントと顎の骨の結合がうまくいかなくなる可能性があります。また、喫煙をするとインプラントの寿命に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
完全に禁煙できない場合でも、少しずつ本数を減らす努力が口内の健康を守る第一歩になります。
食事にも気を配る
インプラントに過度な力が加わると破損や不具合を起こすことがあります。
とくに硬い食べ物や粘着性の高い食品は注意が必要です。治療直後は患部に刺激を与えないよう、やわらかいものや常温の食事を選ぶと良いでしょう。また、食事中に無理に噛みしめたり、同じ場所ばかり使って噛んだりするのも控えましょう。
インプラントを長く使い続けるためには、日々の食生活にも意識を向けることが大切です。
歯ぎしりや食いしばりの対策をする
歯ぎしりや食いしばりをすると、インプラントに過剰な負担がかかります。インプラントに強い力が加わると周辺組織にも悪影響を与え、最悪の場合には歯が抜け落ちる可能性もあるのです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、歯科医師に相談のうえ、マウスピース(ナイトガード)の使用を検討すると良いでしょう。就寝中にナイトガードを装着することで、天然の歯やインプラントに加わる力を軽減でき、インプラントの寿命を延ばすことにつながります。
まとめ

インプラント自体は虫歯にはなりませんが、ケアを怠ると細菌感染によってインプラント周囲炎などのトラブルが起こる可能性があります。インプラント周囲炎が悪化すると、最終的にはインプラントの除去が必要になることもあるため注意が必要です。
また、隣接する天然歯が虫歯になるケースもあるため、インプラント治療後もしっかりとお口のケアを行いましょう。
インプラントをできるだけ長く快適に使い続けるには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことに加え、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも大切です。定期的に検診を受けることで、口腔内のトラブルの早期発見と予防に大きく役立ちます。
インプラント治療を検討されている方は、東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、インプラントやセラミック治療、矯正治療などの自由診療をはじめ、虫歯・歯周病治療などさまざまな診療に力を入れています。診療案内ページはこちら、お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。