こんにちは。東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」です。

インプラント治療は、失った歯を補うための優れた治療法として知られていますが、治療の途中に歯がない期間が生じることがあり、見た目に不安を感じる方も少なくありません。特に前歯などの目立つ部位では、日常生活や人前での会話に影響を及ぼすこともあります。
インプラントは埋入後に定着期間を設ける必要があるため、その間の見た目や咀嚼機能への配慮が欠かせません。
この記事では、インプラント治療中に歯がない期間と、その期間の主な対処法についてわかりやすく解説します。
目次
インプラント治療中に歯がない期間

インプラント治療では、人工歯根(インプラント体)をあごの骨に埋め込んだあと、骨としっかり結合するまで待つ必要があります。
この治癒期間は数か月に及ぶことが一般的で、その間は最終的な人工歯を装着できません。そのため、治療の途中に一時的に歯がない状態になるケースがあります。特に前歯など見た目が気になる部位では、この期間をどう過ごせばよいか心配になる方も多いでしょう。
見た目だけでなく、咀嚼や発音にも影響を及ぼす可能性があるため、治療計画のなかで歯がない期間はどのように対応するかを歯科医師に確認することが大切です。
インプラント治療の流れ

インプラント治療にはいくつかの段階があり、数か月単位の時間を要します。ここでは、インプラント治療の一般的な流れについて、ステップごとに詳しく解説します。
初診・カウンセリング
治療の第一歩は、歯科医院でのカウンセリングです。患者さんの悩みや希望を丁寧に聞き取り、口腔内の状態を確認します。失った歯の本数や部位、全身の健康状態、生活習慣などを総合的に把握したうえで、インプラントが適応可能かどうかを判断します。
この段階では、治療の概要や期間、費用、リスクなどについても説明があり、不安や疑問を解消する機会となります。
精密検査と治療計画の立案
インプラントは外科的な処置を含むため、事前に精密な検査を行うことが必須です。具体的には、口腔内写真の撮影、レントゲン検査、歯型の採取、さらにはCTによる立体的な画像診断などを行います。これにより、骨の厚みや高さ、神経や血管の位置などを正確に把握できます。
得られた情報をもとに、歯科医師がインプラントの埋入位置や角度などを詳細に設計し、患者さんに合わせた治療計画を立案します。
一次手術(インプラント体の埋入)
治療計画に基づき、インプラント体をあごの骨に埋め込む一次手術を行います。局所麻酔を使用するため、処置中の痛みはほとんどありません。手術では、歯ぐきを切開して骨を露出させ、専用の器具でインプラント体を埋め込んだあと、歯ぐきを縫合して終了となります。
手術後は数日間、軽い腫れや違和感を覚えることがありますが、多くの場合は処方された薬の服用や適切なケアで症状は落ち着くケースがほとんどです。
治癒期間
一次手術のあとは、インプラント体とあごの骨が結合するのを待つ治癒期間が必要です。この期間は一般的には2〜6か月程度が目安ですが、患者さんの骨の状態や体調によって期間は前後します。この間はインプラントに強い負荷をかけないよう注意しながら過ごす必要があります。
なお、見た目の問題がある場合は、仮歯を装着することで見た目や会話、食事に配慮した対応を行うこともあります。
二次手術(アバットメントの装着)
インプラント体があごの骨と結合したことを確認できたら、次にアバットメントと呼ばれる土台を取り付ける二次手術を行います。これは歯ぐきを部分的に開き、インプラント体の上部にアバットメントを装着する処置です。
処置後は再び歯ぐきが治癒するのを待ちます。このアバットメントは、最終的に人工歯を支える役割を担う重要な構造です。
人工歯の作製と装着
歯ぐきが落ち着いたタイミングで、最終的な人工歯の作製に移ります。歯科技工士が精密な歯型と噛み合わせ情報をもとに、患者さん一人ひとりに合わせた人工歯を作製します。
人工歯にはセラミックなど見た目が自然で耐久性の高い素材が使用されることが多いです。完成した人工歯をアバットメントに装着し、噛み合わせや見た目の最終確認を行って問題がなければ治療は完了です。
ここまでの工程は、患者さんの状態によって前後することもありますが、数か月にわたって計画的に進めていきます。
メンテナンス
インプラント治療後は、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることがとても重要です。天然歯とは異なり、インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周組織が炎症を起こすインプラント周囲炎を防ぐためのケアが必要になります。
歯科医院での定期検診では、噛み合わせの調整やクリーニングを行います。また、ブラッシング指導を受けることで、セルフケアの質を高められれば、インプラントが長持ちすることにつながるでしょう。
インプラント治療で歯がない期間はどのように対処する?

歯がない期間の主な対処法としては、仮歯の装着が挙げられます。仮歯は治療期間中に使用される一時的な補綴装置で、歯がない見た目をカバーするとともに、咀嚼や発音をサポートします。これにより、治療中であっても自然な口元を保ちながら日常生活を送ることが可能です。
ただし、仮歯はあくまで一時的なもののため、過度な咬合力を加えると破損やズレの原因になることがあります。そのため、硬いものを噛む際には注意が必要です。また、仮歯の使用にあたっては衛生面にも配慮が必要です。
歯がない期間の不安は、事前に対処法を把握しておくことで軽減できます。治療計画の段階で、見た目や生活への影響を相談し、仮歯の使用を含めた対策を立てておくことが大切です。
歯がない期間に注意すること

歯がない期間は見た目だけでなく、噛み合わせや口腔機能にも影響が出やすいため、日常生活のなかでいくつか注意すべき点があります。
咀嚼の仕方に注意する
歯がない状態や仮歯を装着している期間は、咀嚼の際の負担をできるだけ減らすよう意識することが大切です。特に仮歯は天然の歯やインプラントほどの強度がないため、硬い食べ物を避け、やわらかいものを選ぶようにしましょう。
また、片側だけで噛むと噛み合わせのバランスが崩れる原因になるため、可能な範囲で左右均等に力をかける工夫も必要です。治療部位に強い力をかけることは、インプラントの定着を妨げる可能性があるため、食事をする際は慎重さが求められます。
口腔内を清潔に保つ
治療中の口腔内は細菌に感染しやすい状態となっているため、普段以上に衛生管理を徹底する必要があります。歯ブラシによる丁寧なブラッシングはもちろんのこと、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助的な清掃器具も活用すると効果的です。
仮歯を使用している場合は、仮歯と歯ぐきの間に汚れが溜まりやすいため、その部分も意識してケアを行いましょう。歯科医院で定期的に歯のクリーニングを受けることで、インプラント周囲炎などのトラブルを防ぐことにもつながります。
仮歯の扱いに注意する
仮歯は治療中の見た目や咀嚼をサポートするために役立つ一方で、耐久性や固定力は本来の補綴物に比べて低いです。強い力が加わると破損や脱落のリスクがあるため、取り扱いには注意しなければなりません。
食事や会話の際に違和感を覚えることもありますが、気になることがあれば早めに歯科医師へ相談することが大切です。また、仮歯の装着状態が悪いまま放置すると、インプラントの位置や歯ぐきの形に悪影響を与える可能性もあるため、定期的なチェックも欠かせません。
まとめ

インプラント治療中に生じる歯がない期間は、多くの患者さんにとって見た目や機能面で不安の大きい時期です。
しかし、仮歯などを装着することで、治療中も自然な口元を保ち、日常生活に支障なく過ごすことが可能です。この期間は見た目だけでなく、咀嚼や発音、口腔内の衛生状態にも注意が必要となるため、自己判断せず歯科医師と密に連携をとりながら過ごしましょう。
治療中の不安を軽減するには、事前に治療の流れや対処法を把握し、仮歯の使用や生活上の注意点についても理解を深めておくことが重要です。適切な対応を心がけることで、インプラント治療を安心して受けられる環境が整います。
インプラント治療を検討されている方は、東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
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