こんにちは。東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」です。

セラミック治療は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた優れた治療法です。
ただし、治療を受けたからといって、その状態がいつまでも保たれるわけではありません。むしろ、セラミックを長く快適に使い続けるためには、治療後のメンテナンスが欠かせません。
特に、歯ぐきとの境目に汚れがたまると、歯周病や虫歯のリスクが高まり、セラミックの歯にも悪影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、セラミック治療後のメンテナンスを怠るリスクや意識しておきたいケアのポイントなどについて詳しくご紹介します。
セラミック治療後のメンテナンスを怠るリスク

セラミックは耐久性に優れ、変色もしにくい素材です。
しかし、天然歯や歯ぐきと同じように、適切なケアを続けなければさまざまな問題を引き起こすおそれがあります。ここでは、セラミック治療後のメンテナンスを怠るリスクについて解説します。
二次虫歯が発生する可能性がある
セラミックの歯と天然歯との境目には、わずかな段差が生じることがあり、そこにプラークがたまりやすくなります。磨き残しがあると細菌が繁殖し、セラミック歯の土台となる天然の歯が虫歯になるリスクが高まります。
このような虫歯は目立たない部分で進むため気づきにくく、発見が遅れると大きな削合やセラミック歯の再作製が必要になる場合もあります。
歯周病の進行によって歯を失う可能性がある
歯ぐきとの境目部分にプラークがたまると、歯ぐきに炎症が生じ、慢性的な歯周病へと進行するおそれがあります。歯を支える組織が弱くなると、セラミック歯の安定性が保てなくなり、最終的には抜歯が必要になるケースもあります。
治療後に歯ぐきの腫れや出血が見られる場合には早めに歯科医院を受診し、専門的なクリーニングを受けることが大切です。
セラミックが破損・脱離するリスクが高くなる
噛み合わせに変化が生じると、一部の歯に過度な力が加わり、セラミック歯に亀裂が入ったり脱離したりすることがあります。破損すると見た目が損なわれるだけでなく、食事や会話にも影響が出る可能性があるため、早急な対応が必要になります。
定期的に噛み合わせを確認し、必要に応じて調整を行うことで、セラミック歯を良好な状態で保ちやすくなります。
顎関節に負担がかかる
歯は加齢や生活習慣の影響で少しずつ動いていきます。噛み合わせのズレが放置されると、上下の歯の接触が乱れ、顎関節に過度な負担がかかることがあります。これによって、顎関節症を引き起こすリスクが高まるのです。
顎関節症を発症すると、口を開けるときの痛みや音、頭痛など、日常生活に支障をきたす症状が現れることがあります。違和感を覚えた際は早めに歯科医院を受診しましょう。
再治療による費用や通院の負担が増える
万が一、再治療が必要になった場合、初回治療よりも高額な費用や時間がかかることも少なくありません。セラミック歯の修復だけでなく、隣接する歯や歯ぐきの治療が必要になることもあります。
定期的なメンテナンスを習慣づけておくことで、こうしたリスクを未然に防ぎ、結果的に経済的・身体的な負担を軽減することが可能です。
歯科医院のメンテナンスでは何をする?

セラミックの歯を長持ちさせ、口腔全体の健康を維持するためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。ここでは、歯科医院のメンテナンスではどのような処置が行われるのか、主な内容についてご紹介します。
口腔内の診査とセラミックの状態チェック
はじめに、歯科医師が視診や触診を行い、セラミックの歯に欠けやひび割れはないか、境目に段差がないかを丁寧に確認します。同時に、歯ぐきに炎症や出血などの歯周病の兆候がないかも確認します。
必要に応じてレントゲン撮影も行い、目では確認しにくい虫歯や歯を支える骨の状態を把握し、早期の対応につなげていきます。
プロフェッショナルクリーニング(PMTC)
歯科衛生士が専用の器具と研磨ペーストを使って、天然歯やセラミックの歯の表面に付着したプラークや着色汚れをきれいに取り除きます。毎日の歯磨きでは落としきれない汚れをクリーニングによって除去することで、虫歯や歯周病のリスクを大幅に抑えることができます。
仕上げに表面をなめらかに磨くことで、汚れの再付着を防ぐ効果も期待できます。
噛み合わせのチェックと調整
時間の経過とともに歯は少しずつ動いていくため、噛み合わせのバランスが変化することがあります。負荷が偏ると、セラミックの歯に過剰な力が加わり、破損や脱離の原因になります。
歯科医院では咬合紙やシリコーン材を使って接触状態を確認し、必要に応じて高すぎる部分をわずかに調整します。
フッ素塗布
セラミックは酸に強い性質がありますが、土台となる天然歯は虫歯になるリスクがあります。そのため、フッ素を歯の表面に塗布して歯を強くし、初期段階の虫歯を修復に導く再石灰化を促します。
セルフケアの確認と生活習慣の指導
最後に、歯科衛生士が日頃の歯ブラシやデンタルフロスの使い方を確認し、磨き残しが出やすい部分を鏡で示しながらブラッシングの方法を提案します。
さらに、間食の回数や喫煙、就寝前の飲酒といった生活習慣についても丁寧にアドバイスし、口腔環境を整えるための具体的なサポートを行います。疑問や不安を解消することで、日々のケアへの意識向上にもつながります。
歯科医院でメンテナンスを受ける頻度

セラミック治療後は、一般的に3〜6か月に1回の頻度で歯科医院を受診することが推奨されています。
ただし、適切な通院間隔はお口の状態や生活習慣によって異なるため、虫歯や歯周病のリスクが高い方は、より短いスパンでのチェックが望ましい場合もあります。
定期的に通院することで、小さな異変も早期に発見しやすくなり、セラミックの歯や周囲の歯をより良い状態で保つことができます。歯科医師や歯科衛生士と相談しながら、自分に合った頻度でメンテナンスを続けていきましょう。
セラミックの歯を長く使うために心がけること

セラミックは、美しさと耐久性を兼ね備えた優れた素材ですが、天然歯と同じように日々のケアや生活習慣が寿命を左右します。ここでは、セラミックの歯を長く使うために心がけたいポイントについて解説します。
しっかりとブラッシングを行う
毎日の歯磨きでは、歯の表面だけでなく、セラミック歯と歯ぐきの境目まで丁寧に磨くことが大切です。毛先が届きにくい部分はプラークが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
一度、歯科衛生士にブラッシングの仕方を確認し、毛先の当て方や動かし方を見直してみると、清掃効果がより高まるでしょう。
補助ツールを活用して汚れを取り除く
歯ブラシだけでは届きにくい隙間には、歯間ブラシやデンタルフロスの使用が効果的です。特に、セラミック歯と天然歯の間にはわずかな段差があることが多く、フロスを通すことで清潔な状態を保ちやすくなります。
慣れるまでは少し難しく感じるかもしれませんが、数日で使い方に慣れる方がほとんどです。
食生活を整えて口腔内の環境を守る
間食の回数が多いと、口の中が酸性に傾く時間が長くなり、虫歯になるリスクが高くなります。食後には水やお茶で口の中を軽くすすぎ、できるだけ早めに歯を磨く習慣をつけましょう。
また、カルシウムやビタミン類を意識的に摂ることで、唾液の働きが高まり、歯質の再石灰化を助けてくれます。
噛み合わせを管理して破損を防ぐ
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミック歯に過剰な力が加わり、欠けや脱離につながるおそれがあります。就寝時にマウスピースを使用することで、こうした力をやわらげることができます。
また、定期的に歯科医院で噛み合わせのチェックを受け、必要に応じて調整することで、セラミック歯の破損リスクを減らせます。
フッ素を取り入れて歯質を強化する
セラミックは酸によって溶かされることはありませんが、土台となる天然歯は虫歯になる可能性があります。フッ素入りの歯磨き粉や洗口液などを使用することで、歯質を強くし、虫歯の発生を抑えやすくなります。定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けるのもよいでしょう。
定期的にメンテナンスを受ける
3〜6か月ごとに歯科医院でメンテナンスを受けることで、自分では気づきにくいトラブルの発見につながります。レントゲンや口腔内写真は、変化を客観的に比較できるため、わずかな段差や虫歯の兆候も見逃しにくくなります。
歯科医師や歯科衛生士と定期的に情報を共有し、自分に合ったケアプランを見直していきましょう。
生活習慣を見直す
喫煙は歯ぐきの血流を妨げ、歯周病の進行を早める要因となります。また、過度な飲酒は口腔内の乾燥を引き起こし、細菌が繁殖しやすい環境をつくります。適度な運動や十分な睡眠を心がけることで、免疫力を保ち、口腔だけでなく全身の健康にも良い影響を与えるでしょう。
違和感を覚えたら早めに相談する
噛んだときに軽い痛みを感じたり、ざらつきが気になったりした場合、それはセラミックの欠けや接着剤の劣化によるサインかもしれません。放置せず、できるだけ早く歯科医師に相談することが大切です。
気になる症状があれば、次の定期検診まで待つのではなく、早めに問い合わせることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
まとめ

セラミック治療は、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた選択肢です。
しかし、治療後のメンテナンスが不十分だと、土台となる天然の歯が虫歯になったり、破損したりといったトラブルにつながる可能性があります。
歯科医院で定期的にチェックを受けること、毎日のセルフケアを丁寧に行うことが、セラミックを長く使い続けるためのカギとなります。また、噛み合わせの調整や生活習慣の見直しも非常に重要です。大切なのは、治療が終わったあとも自分の歯に関心を持ち続けることです。
今日からできることを一つずつ見直してください。
セラミック治療を検討されている方は、東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、インプラントやセラミック治療、矯正治療などの自由診療をはじめ、虫歯・歯周病治療などさまざまな診療に力を入れています。診療案内ページはこちら、お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。