はじめに知って頂きたいこと
歯は削られる度に強度が弱まります。1度でも虫歯治療された歯はどんなに予防を頑張ってもその修復物の経年劣化を遅くするだけで、完全に劣化をなくすことはできません。
最新のデータ(歯科疾患実態調査、平成28年、厚労省)で日本人の虫歯保有率は(処置歯も含め)80%を超えています。20歳以上に限定すると90%以上の人の口腔内に人工物が入っていることになります。
歯は体の一部です。それが欠損していくことへの違和感を感じて下さい。虫歯は適切な管理下では発生をコントロールできますから、虫歯はできたときに削って治せばいいというのは誤った考えです。体の欠損を修復したらそれを維持するのは欠損を作らない以上に大変であることをご理解下さい。このことが予防歯科では最も重要だと考えております。
S&A の予防歯科では以下の4つのことを大切にしています
2. セルフケアの確立
3. 正確な処置によって改善すること
4. 定期検診(メインテナンス)の継続した実施
虫歯や歯周病の具体的な予防法はこちらも御覧ください
1. お口全体の診査
診査では現在の状態(病気かどうか)の他に、過去の病歴も把握できます。虫歯や歯周病等の治療履歴(本数、部位、経過年数など)と現在の状態とを総合的に捉えて未来の病気(これを一般に“リスク”と言います)を予測します。
未来の病気を予測して防ぐことが予防の簡単な概念ですから、予防には全体の診査が必要となります。
2.セルフケアの確立
担当の衛生士が患者様の状態にあった歯ブラシや補助器具等をご提案して、ご指導致します。(熱意がありすぎておせっかいな場合にはお知らせください、すぐに調整致します)
また、例えば間食で虫歯のリスクが高まったり、喫煙で歯周病のリスクが高まったり、生活習慣と歯の病気は大きく関係しています。そのため、生活習慣の改善が必要な場合にはそのご提案も致します。
3.正確な処置によって改善すること
4.定期検診(メインテナンス)の継続した実施
病気がないかしっかり調べて、病気があったらしっかり治して、定期的にしっかり管理する。
経済的にも時間的にもこの方法が一番優れています。近年歯周病と全身疾患の関わりなども示されており、歯科での定期検診が全身の健康に寄与することがわかっています。お口の健康と全身の健康を結びつけるため、歯科でのメインテナンスの恩恵を多くの皆様にご提供したいと考えております。
S&Aの全体診査
口腔内写真
◆お口全体を12枚に分けて撮影します。
◆撮影法は規格化されているので、術前・術後の短期的な比較や何十年経った時に問題が起きた際の処置でも非常に役立ちます。
レントゲン
◆歯科の病気はレントゲンでないと発見できないことも多いですから、非常に大切な診査です。
◆虫歯、歯周病、顎関節症、副鼻腔炎、骨折など様々な病気の有無や過去の病歴を把握して、最終的には個々の予防に役立てることが診査の目的です。
◆パノラマレントゲンを1枚、デンタルレントゲンを12枚が基本セットです。
歯周組織検査
◆そのポケットの深さ、腫れ・出血の有無などを調べると歯周病の進行具合や将来的な抜歯リスクなどが分かります。
◆歯周病予防をするうえでとても大切な検査です。