歯科治療は誰もが苦手です。だから、

「歯医者に行かないといけないのはわかっていたけど、つい放っておいたら我慢できないくらい痛みが出たので」という歯科の受診理由は珍しくありません。我々のような歯科医療従事者でも歯科治療を受ける際は緊張しますので、一般的な患者様が歯科から足が遠のいてしまうのは共感できることです。ですが、むし歯や歯周病などが進行した状態を回復するには大掛かりな治療介入が必要で、歯科が苦手な方にはとても辛いと思います。しかも、対処が遅くなったことで抜歯しか対処方法がなくなってしまったり、歯は保存できてもむし歯で歯の大部分を失ってしまって長期的な維持が困難になったり、むし歯や歯周病などの疾病を放置することはデメリットが非常に大きいです。
元来、歯科医療の中心は削る、詰める、抜く、などの外科的な行為でした。確かに悪くなったものは治す必要がありますからこの行為に長けることはとても大切なことです。しかし、削らずに、抜かずに、健康な状態を維持できる予防の方法があるのであればそれをまず実践することが歯科医療の本質であり、歯科が苦手という方のニーズにも応えられるものだと思います。
悪くなったものはしっかり治して、良い状態を維持する。そのためには
まず、細かな診査をして最初の状況把握を正確にすること、
次に、悪い状態を正確に治療するための計画を正しく実践すること、
そして、その状態を保つための予防プログラムを我々と患者様とで共有すること、
が大切です。この一連の作業を進めると元来の歯科治療よりも治療期間が多少長くかかることもあるかもしれません。ですが、数回の治療回数を省くことよりも10年、20年、生涯、むし歯や歯周病をコントロールして、口腔内の健康を長期に保つことの方よっぽど価値があることだと当院は確信しております。
「歯科はとても苦手。だから、定期的に歯科を利用する。」という論理が成立するように当院は今後も精進いたします。
お困りの方はお気軽にご相談くださいませ。