歯周病

歯周病治療

 歯周病は虫歯と並んで歯を失う主な疾患ですが、歯周病のメカニズムや治療法、予防法など確立されたものも多く適切な対応を続ければ管理が可能な疾患です。
以下の内容をご参考に頂きまして、今後の歯周病ケアにお役立て下さい。

1. 歯周病とは
2. 歯周病と全身疾患
3. 歯周病のリスク因子
4. 歯周病の治療原理
5. 患者様の協力が必要です
6. 臨床例
7. 歯周病予防

1. 歯周病とは

歯の周囲に溜まった汚れが原因で歯を支えている歯茎や顎の骨が溶けてしまう病気です。

定期的に(年に3?4回)歯科でのクリーニングをご継続頂くことで清潔な環境を維持して歯周病予防できることがわかっています。
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歯磨きが上手だと歯周病になりにくいですが、日常の歯磨きだけで汚れを完全に管理することはできません。汚れを長期に放置すると歯の周囲の組織が徐々に失われていきます。

現在では失われた組織を再生することができませんから、歯周病に対してのケアを積極的にご提案しております。

歯周病とは

2. 歯周病と全身疾患

虫歯は細菌が歯の内部に進行していく病気ですが、歯周病は細菌が歯の周囲に進行していく病気です。

歯は骨と直接つながっているような状態ですから、歯が汚染されるということは体にとって一大事です。(例えば、腕の骨から直接何かが皮膚の上まで生えていてその部分が汚れてしまう状態を想像してみてください)

解剖学では歯は臓器に分類されますが、その半分は体の外に剥き出しになっているという特殊な臓器です。

そこが細菌に汚染された場合、全身に影響が全くないと考える方が不自然ではないかと考えられます。

歯周病と全身疾患

3. 歯周病のリスク因子

歯周病のリスク因子

歯周病の根本的な原因は歯の周囲の汚れ(細菌)で、体には細菌に対抗できる抵抗力があります(免疫)。

歯周病は、歯周組織の細菌と免疫とのバランスが細菌に傾いた状態です。

細菌が強くなったり免疫力が弱くなったりするとバランスが細菌に傾きますが、リスク因子は細菌を強くしたり、免疫を弱くして歯周病の悪化を助けてしまいます。

代表的なリスク因子

喫煙
歯周組織の抵抗力(体の抵抗力)を弱めます。
過度な喫煙は歯周病進行をより早めます。
歯周病治療の効果も出づらくなります。

不適合な詰め物
歯の詰め物が合っていないと段差ができそこに細菌が増殖します。
歯磨きでは管理が難しく歯周病治療の精度も下げるため詰め替えが必要になることもあります。

不適合な詰め物

歯並び、噛み合わせ
歯並びが悪いと歯磨きが非常に難しくなります。
逆に歯並びがいいと歯磨きがしやすくなり、歯周病のリスクが下がります。
また歯並びが悪いと噛み合わせの状態も悪いことが多く、それが原因で歯周病がさらに進行することがあります。

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歯並び、噛み合わせ

4. 歯周病の治療原理 (臨床例も合わせてご覧下さい)

歯周病の治療原理

歯周病の原因は歯の周囲に溜まった汚れですから、その汚れを除去することが基本的な治療です。
「汚れを取る」という原理は簡単ですが小さな歯の周りについている汚れはさらに小さく、とても細かな作業になるため技術的には難しい治療です。

歯周病治療で大切な2つのこと(「臨床例」もご確認下さい)

1. 歯磨きの確認(汚れを取る基本は日々の歯磨きです)
2. 歯石除去(通常2?4回、歯周病の程度によります)

ここで改善が見られない状態だとより専門的な対応をご相談することがあります。(歯周外科治療、歯周再生療法など)

5. 患者様の協力が必要です

汚れを除去しても歯磨きがよくないとすぐに汚れが再付着して改善が難しくなります。歯磨き指導の内容をお守り頂くことは歯周病治療でとても大切なことです。

喫煙をご継続される場合には歯周病治療の結果をお約束することが難しく、また、外科治療など積極的な改善の方法をご提案しにくくなります。

進行した歯周病は除去すべき汚れが多いため治療に回数がかかることが多いです。必要なステップを省略すると正しい結果が得られないことをご理解頂きたいと思います。

一度改善した状態でも定期的なケアが滞ると症状は再発してしまうことがあります。健康な状態を維持するには年に3?4回のクリーニングをご継続頂くことが大切です。

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6. 臨床例 (臨床例 1)

1. 歯磨きの確認

歯磨きの確認

セルフケアの確立は大切な歯周病治療です。
磨き残しが起こりやすい部分は個々の状況で微妙に異なりますので汚れを染めて注意点を確認致します。
的確な歯磨き指導を歯科衛生士が行います。

2. 歯石除去

歯石は歯に固くこびり付いており、専用の器具で取り除く必要があります。

歯磨きの改善と歯石を確実に除去していくことで多くの歯周病は改善しますが、どちらかを怠ると治癒が難しいケースもありますので注意が必要です。

写真のように肉眼的に見える歯石だけではなく、歯ぐきの内部に隠れて肉眼では確認が難しい歯石があります。

診査の結果、歯ぐきの内部に入り込んだ歯石が多いと分かった場合は治療回数・期間が多くなります。


6. 臨床例 (臨床例 2)

1.歯磨きの確認

1. お口全体の診査

この例のように歯並びが歯磨きをしにくくすることはよくあります。
矯正治療による歯並びの改善は日頃のお手入れを易しくするので歯周病の予防につながります。

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矯正治療を行わない場合もフロスや歯間ブラシ等の補助用具と定期的なメインテナンスで汚れの管理を継続すれば歯周病を予防していくことは可能です。

2.歯石除去

歯ぐきの内部に歯石が入り込んでいる様子が術前の診査で確認できました。
取り残しがないように確認しながら処置を進めて、同時に歯磨きの改善も行うと多くの歯周病は治癒してくれます。
ただし、容易に再発する疾病ですので、継続した管理がとても大切です。

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7. 歯周病予防

歯周病は一度改善をしてしまえばその後は多くの場合、症状の管理が可能です。
定期検診を継続しましょう

◆定期検診を継続しましょう

歯の表面に汚れが付着してから実際に歯周病が発症するまでには細菌が成熟するまでの猶予期間が存在します。
その期間の間に隅々まで汚れを歯科医院で落としてしまえば理論的に考えても歯周病の進行を抑えることができます。
歯周病は慢性的に進行する疾病なので病気にかかっている自覚はしにくく、気付いた時には著しく進行してしまっている例も多くあります。
できるだけ初期の段階で発見し進行を食い止めるためにも定期検診をお受け下さい。

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歯磨きじょうずになりましょう

◆歯磨きじょうずになりましょう

日々の歯磨きを見直して頂くことは歯周病予防だけではなく、虫歯予防にもつながります。

歯磨きにはお口の状態やリスク、個人の生活スタイル等にあった色々なツールが存在しますので、状況にあったものをご提案、処方いたします。ご相談ください。

歯周病を予防する矯正治療

◆歯周病を予防する矯正治療

歯周病は汚れが原因で起こる病気なので、歯並びを整え歯磨きしやすくして、汚れを溜めにくくすることは歯周病予防にとっても有利です。
また、噛み合わせが悪いと歯周病を進めやすくするため矯正治療で噛み合わせを改善することも歯周病予防につながります。

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